あの日、いってらっしゃいを言えなかった──後悔からはじまる癒しの旅

あの日、いってらっしゃいを言えなかった──後悔からはじまる癒しの旅

あの日、いってらっしゃいを言えなかった──後悔からはじまる癒しの旅

朝から夫婦喧嘩をしてしまい、「いってらっしゃい」のひと言もかけられなかった──

そんな日常のひとこまが、人生を大きく変えてしまうことがあります。

その日、ご主人は怒ったまま家を出ていきました。

しばらくして、警察から突然の電話が入りました。

「ご主人が交通事故で亡くなられました」と。

この知らせは、まるで心に刃が突き刺さるような痛みを伴いながら、奥様の人生を一変させました。

言えなかった「いってらっしゃい」、

交わせなかった「ごめんね」、

取り戻せない時間が、胸を締め付けます。

奥様は深い後悔に押しつぶされそうになり、

眠れず、食べられず、

ついにはアルコールにすがって、

心の痛みから逃げるしかありませんでした。

***

愛する人との突然の別れを受け入れるのは、誰にとっても簡単なことではありません。

「受け入れられない」のが、むしろ“普通”です。

私自身も、夫が「余命半年」と告げられたときから、

徐々に「死」と向き合い、別れを覚悟する時間が与えられました。

子どもたちがいたことで、心を整えなければという役割があったことも、

もしかすると私にとっての“救い”だったのかもしれません。

けれど、それでも「悲しみがなくなった」わけではありません。

それは一生、心の中に寄り添い続ける感情です。

だからこそ、私はその悲しみと“共に生きる”方法を探してきました。

奥様とも、何度も何度もお話をしました。

悲しみも、後悔も、怒りも、やり場のない孤独も、

全部、言葉にしてもらいました。

時間はかかります。

でも、声に出し、自分の痛みに名前をつけることが、

少しずつ心の“呪縛”をほどいてくれます。

「もう戻れない現実」を、ただ受け入れるだけではなく、

その悲しみを抱えながらも、今をどう生きるかを選ぶこと。

それが、グリーフケアの本質です。

***

神様は、試練とともに“気づき”を与えてくれます。

私は、夫を見送った経験があったからこそ、

今、こうして悲しみに苦しむ方の声に耳を傾けられます。

私自身の癒しも、クライアントさんの「少し楽になれました」という言葉から生まれます。

そんなふうに、人と人との繋がりの中で、

悲しみは形を変えて、光に変わっていくのだと知りました。

私のまわりには、スピリチュアルを学ぶ方々がたくさんいらっしゃいます。

魂のこと、目に見えない力のこと、

それらを共有し合うことが、いつの間にか私の生きる糧になっていました。

霊的に優れた人とは──

自分にも、他人にも「本当に良いもの」を望み、

それを行動に移せる人のこと。

それはまさに、神に近い生き方です。

この世界で、私たちは光を宿して生まれてきています。

だからこそ、あの世に行くと自然と光に惹かれる。

それは、自分の中にある神性を思い出すから。

魂と魂が会話し、

光と光が響き合う。

そんな奇跡のような繋がりが、この世界には満ちているのです。

***

どんな出会いも、どんな別れも、すべてには意味があります

悲しみの中にいるときこそ、

その意味に気づこうとする心が、あなたを導いてくれます。

たとえ今日がどんなに辛くても、

明日、ほんの少し違う見方ができたなら、

あなたの中にある光は必ずまた輝き出します。

どうぞ、あなたの中にある幸せの種に気づいてください。

幸せは、「起こる」ものではなく、

「気づく」ものだから。

そして誰にでも、

考え方次第で幸せになれる力があるのです。

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