動けない自分を責めるのではなく、止まることで本来のエネルギーが戻ってくる
心が疲れてしまったとき、
「どうしてこんなことになったんだろう」
「これからどうすればいいんだろう」
「早く答えを見つけなければ」
そんなふうに、頭の中で何度も答えを探してしまうことがあります。
けれど私は、そんなときこそ、
「答えを出す前に、まず休んでいい」
と思っています。
心が疲れているときは、目の前の出来事を冷静に見つめることも、これからのことを考えることも、いつもより難しくなります。
本当は少し休みたいのに、
「こんなことで休んでいてはいけない」
「もっと頑張らなければ」
「周りの人は頑張っているのに、自分は何をしているんだろう」
と、自分自身を責めてしまう。
そして、心が疲れていることよりも、
「動けない自分」への罪悪感のほうが大きくなってしまうことがあります。
でも、
動けないときには、
動けない理由があるのかもしれません。
心も身体も、ずっと走り続けることはできません。
少し立ち止まることで、
張りつめていたものが緩み、
今まで気づかなかった自分の本当の気持ちが、
少しずつ見えてくることがあります。
私は、エネルギーも同じようなものだと感じています。
ずっと外へ向かっていた意識を、
いったん自分の内側へ戻してあげる。
人の期待に応えようとすることも、
未来を心配することも、
今すぐ答えを出そうとすることも、
ほんの少し横に置いて、
「今日は何もしなくてもいい」
「今は休んでいい」
と、自分に許可を出してあげる。
すると、止まっているように見えた時間の中で、
少しずつ本来のエネルギーが戻ってくることがあります。
*****
以前、こんなクライアントさんがいらっしゃいました。
ご主人が、
「妻が最近元気がないので……」
と心配され、奥様を音叉ヒーリングに連れて来られたのです。
通常は、まずゆっくりお話を伺い、
今抱えているお悩みやお気持ちを整理してから、
音叉ヒーリングへと進んでいきます。
けれど、その日の奥様は少し様子が違いました。
お悩みの出口をほんの少し開けただけでも、
張りつめていたものが一気に崩れてしまいそうなほど、
お身体も心も、
ストレスで疲れ切っているように感じられたのです。
そこで私は、いつもの流れにこだわるのではなく、
「今日はもう、先に休みましょう」
と、早めに施術ベッドへ横になっていただくことにしました。
音叉の響きに身をゆだねていただくと、
安心されたのでしょうか。
静かに涙が流れ始めました。
言葉にしなくても、
身体はちゃんと、
「もう頑張らなくていいよ」
と伝えていたのかもしれません。
*****
音叉ヒーリングが終わっても、
ご主人のお迎えまではまだ時間がありました。
そして、その後の予約も入っていませんでした。
まるで、
「今日はこの方がゆっくり休むための時間が、最初から用意されていたのかな」
と思ってしまうような、
不思議なタイミングでした。
もちろん、普段から長時間お休みいただくわけではありません。
この日は、次のご予約までの時間と状況が重なったため、私から特別に、
「もう少しここでゆっくり眠っていきませんか?」
とお声をかけ、
安心できる空間で、たっぷり3時間ほど眠っていただきました。
それは「何かをするための3時間」ではなく、
何もしないための3時間。
答えを探すことも、
悩みを整理することも、
頑張って元気になろうとすることもなく、
ただ眠る。
それだけの時間です。
*****
そして、目を覚まされたとき。
来たときとは、
少し雰囲気が違っていました。
先ほどまで言葉にすることも難しそうだった状況を、
ご自分の言葉で少しずつ話してくださるようになったのです。
「こういうことがあって……」
「私はこう感じていたんだと思います」
と、ご自身のお悩みや状況を、
落ち着いて説明してくださいました。
心の中に少し余白ができると、
自分の本当の気持ちが見えてくることがあります。
そして、その後に霊界からのメッセージをお伝えすると、
その方は素直に受け取ってくださり、
「今日から行動します!」
と、柔らかな笑顔でおっしゃいました。
もちろん、
3時間眠ったからといって、
すべての問題がなくなったわけではありません。
完璧に元気になったわけでもありません。
でも、
「自分で自然に考えて、自分で動いていける」
そんな状態には戻っていらっしゃいました。
お迎えに来られたご主人も、
「顔色がいいね!」
と笑顔で声をかけてくださって。
ご自宅に戻られてからも、
「雰囲気が変わっていて、本当に良かったです」
と、喜んでくださいました。
*****
この出来事を通して、
改めて感じたことがあります。
人は、心が疲れ切っているときに、
「正しい答え」を与えられたからといって、
すぐに前へ進めるわけではないのだと思います。
どんなに素晴らしい言葉を聞いても、
どんなに必要なメッセージを受け取っても、
受け取る側のエネルギーが枯れ切っていたら、
それを自分の中に落とし込む余裕がありません。
だからこそ、
答えより先に、休むこと。
それが必要なときがあります。
*****
音叉の響きも、
私は「何かを無理に変えるもの」ではなく、
自分の内側へ意識を戻していくための、
ひとつのきっかけだと考えています。
音の振動に静かに身をゆだねる。
深く呼吸する。
力を抜く。
何も考えない時間をつくる。
そうすると、ずっと緊張していた心と身体に、
少しずつ余白が生まれていきます。
周波数という言葉を使うなら、
外側の情報や不安に意識が集中し続けていた状態から、
少しずつ自分自身の内側へと、
意識の向きを戻していく。
私は、そんな時間も大切なのだと思っています。
*****
私のところへ来てくださる方の中には、
「どうしたらいいのかわからない」
「答えを知りたい」
「この先どうなるのか知りたい」
と、苦しいお気持ちを抱えていらっしゃる方もいます。
もちろん、メッセージを受け取ることで、
心の整理が進むこともあります。
けれど、すべての答えが、
その場ですぐに出るわけではありません。
お話をして、
「なるほど……」
と、そのときは受け止めても、
家に帰ってから、
「でも、あのことはどういう意味だったんだろう」
と、また別の疑問が出てくることもあります。
そして、少し時間を置いて考えているうちに、
「あのとき言われたことが、今になって少しわかりました」
と感じることもあります。
私は、それでいいと思っています。
人の心は、
一度の答えですべてが解決するほど、
単純なものではないからです。
その人がそのとき受け取れるものを受け取り、
少し休んで、
少し考えて、
また必要になったときに、
新しい気づきを受け取っていく。
そんなふうに、
心は少しずつ整っていくものなのだと思います。
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「答えが出ない」
「前に進めない」
「何もする気になれない」
そんな時期があったとしても、
それは必ずしも、
あなたが止まってしまったということではありません。
もしかすると、
次に進むためのエネルギーを、
今、静かに蓄えている時間なのかもしれません。
植物も、ずっと花を咲かせているわけではありません。
土の中で根を張る時間があります。
外から見ると何も変わっていないように見えても、
見えないところでは、
次の季節へ向かう準備をしています。
人の心も、
それと少し似ているのかもしれません。
何もできないように感じる時間にも、
心の奥では何かが動いている。
だから、
「今日は何もできなかった」
ではなく、
「今日は自分を休ませることができた」
と、捉えてみてください。
それだけでも、
自分に向けるエネルギーが少し変わってきます。
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もし今、
何をしていいのかわからない。
どうしたらいいのかわからない。
頑張りたいのに、心も身体も動かない。
そんな状態にいるのなら、
どうか自分を責めないでください。
今は「答え」を探す時間ではなく、
あなた自身を休ませる時間なのかもしれません。
答えは、
少し元気を取り戻してからでも遅くありません。
心に余白が戻ってきたとき、
今まで見えなかったものが見えてくることがあります。
そして、
「私は本当はどうしたかったんだろう」
「これから何を大切にしたいんだろう」
そんな、自分自身の声が
少しずつ聞こえてくることがあります。
焦らなくて大丈夫。
立ち止まっても大丈夫。
休んでも大丈夫。
あなたの人生は、
少し休んだからといって、
止まってしまうわけではありません。
むしろ、
立ち止まることで、
本来のあなたのエネルギーが戻ってくることがあります。
心が疲れたときは、
「答え」より先に、
まず自分を休ませてあげてください。
そして、もし誰かの手を借りることが必要なときは、
一人で頑張り続けなくても大丈夫です。
あなたが再び自分の足で歩き出せるようになるまで、
安心して立ち止まれる場所があってもいい。
私は、そんな場所のひとつでありたいと思っています。
あなたがまた、
あなたらしい柔らかなエネルギーを取り戻していけますように。