恐山での魂の導きと、母を天へと見送った日々 ~別れの中に宿る愛と学び~
青森にある恐山に行ってきました。
恐山といえば「イタコさん」。
霊的な世界とこの世を繋ぐ橋渡しをしてくださる存在として、私も友人も、亡き家族からのメッセージを頂けることを楽しみにしていました。
いざ、イタコさんの待つ部屋に足を踏み入れると、第一声で私の額を指差し「あなたのここに宇宙が視える」と言われました。
そして、大日如来様の真言を唱え教えてくださり、
「あなたにはもっとお役目を果たしてほしい」と。
15分という限られた時間の中で、ほとんどが「使命」や「魂の役割」に関するお話に。
家族からのメッセージはほんのひと言。
けれど、それは確かに胸に響くものでした。
「ご主人は好きなことをして、あちらで幸せに過ごしている」
それを聞けただけで十分でした。
一緒に訪れた友人も、似たようなメッセージでした。
仕事に対するお導きと、亡きご家族からの短い言葉。
帰り道、友人がこんなことを言ってくれました。
「イタコさんの言葉より、理梨香さんが前にくれたメッセージの方が心に響いた」と。
それは、私にとって何よりも嬉しい言葉でした。
ところがその翌朝——
仙台の施設にいる母が息を引き取ったという連絡が入りました。
急ぎ向かい、あっという間に天国への送り出し。
悲しむ暇もないままに、ただただ流れに身を委ね、手続きと見送りをこなしました。
施設の方々が、
「96歳とは思えないほど品のある、しっかりとしたおばあちゃまでした」と話してくださいました。
きっと、母らしい人生をまっとうしたのだと思います。
まだ温かいお骨のかけらを手のひらに包みながら、
「ありがとう」
そう心の底から伝えました。
母の死をきっかけに思い出したのは、夫を見送ったときのこと。
すべてを一人で行い、まったくその時の記憶が残っていないことに気づいて、驚きました。
「住民票を天国に移す」——
その手続きを終えたとき、初めて、魂が安心して天に昇るのかもしれません。
私はグリーフケアという形で、多くのクライアントさんの悲しみに寄り添ってきました。
けれど今回、自らが再び体験することで、
神様は私に新たな視点と癒しのスキルを授けてくれたのだと思います。
——人は、愛を学ぶためにこの地球に生まれてきます。
今から約2000年前、イエス様が「一番大切なのは、人を愛することです」と伝えるために地上に降りられたように、
私たちもまた、自ら選んだ課題と関係性を通じて、魂を成長させているのです。
母と私も、この人生でいくつかの課題をクリアしたのでしょうか。
もしかすると、来世に続きがあるのかもしれません。
——そのときはまた、どうぞよろしくね。
いつの日か天国で、笑って会いましょう。
天国で幸せにね、お母さん。
そして最後に。
もし、いま大切な方を亡くし、深い悲しみの中にいる方がいらっしゃいましたら——
あなたの涙は、確かに愛の証です。
悲しみの奥には、かけがえのない絆があり、
その絆は、時空を超えて魂同士をつないでいます。
どうか今、優しい光に包まれますように。
大切なその方の魂が、あなたを見守り続けていることを、心のどこかで感じていただけますように。
あなたの心に、癒しと平安が訪れますように。
愛と感謝を込めて
理梨香より。