本当の自分を生きることが怖い理由

本当の自分を生きることが怖い理由

人のために頑張り続けるほど、自分の心の声が聞こえなくなることがあります。本当の自分とのズレに気づき、心のエネルギーを取り戻すための第一歩についてお伝えします。

以前、ある経営者のクライアントさんとの出会いがありました。

ご紹介で初めてオンラインでお会いした時、その方は終始笑顔で、とてもエネルギッシュな印象でした。

「事業も順調です。」

「特に悩みはありません。」

「人のために貢献することが生きがいなんです。」

そんな言葉とともに、「守護霊からのメッセージを受け取ってみたい」という軽いお気持ちで、スピリチュアルカウンセリングが始まりました。

ところが、守護霊からのメッセージをお伝えした瞬間、その方は突然涙が溢れ、言葉にならないほど泣き始めました。

そして、それまで笑顔の奥にしまい込んでいた想いを、少しずつ話してくださいました。

「実は仕事もうまくいっていません。」

「家庭にも悩みがあります。」

「お金の不安もあります。」

「でも、自分のことは後回しにしてきました。」

「人が喜んでくれることが嬉しかった。」

「ありがとうと言われることが生きがいでした。」

「だから、それの何が悪いのか分からなかったんです。」

その言葉を聞きながら、私は改めて感じました。

経営者の方ほど、人知れず孤独と戦っている方が本当に多いということを。

人前では強く、誰かを支え続けていても、自分の苦しみだけは誰にも見せられない。

そんな毎日を過ごしている方が少なくありません。

お話を伺う中で、その方はこう続けました。

「事業を始めた頃は、本当に自分がやりたいことだったんです。」

「毎日が楽しくて、生きがいを感じていました。」

「でも少しずつ、本当にやりたかったことよりも、売上や周囲の期待、社会の常識を優先するようになっていました。」

「『仕事とはそういうものだ。』『みんな我慢しているんだから。』と、自分に言い聞かせてきました。」

気が付けば、本当の自分の気持ちを感じる時間はなくなり、「これでいいのだろうか」と立ち止まることさえなくなっていたそうです。

私は以前、「人は強いストレスの中にいると、呼吸が浅くなり、自分自身とのつながりまで薄くなってしまうことがあります。」とお伝えしたことがあります。

するとその方は、少し考えたあと、こんな言葉を話してくださいました。

「昔を振り返ると、自分は呼吸をしていなかったと思うくらい、ずっと緊張して生きていました。」

その言葉が、とても印象に残っています。

人へ貢献したいという想いは、とても尊い愛です。

誰かの笑顔を見たい。

誰かの役に立ちたい。

その気持ちは決して間違いではありません。

ただ、その愛が「自分を犠牲にしてでも与え続ける愛」になってしまうと、少しずつ心のエネルギーは失われていきます。

一方で、本当の自分の声に耳を傾け、自分の心を満たし、その想いに従って行動することも、同じ”愛”なのです。

自分を満たした人が人へ与える愛は、無理をしなくても自然にあふれていきます。

しかし、自分を置き去りにしたまま与え続ける愛は、いつか苦しさへと変わってしまうことがあります。

その違いに気付いた時、その方は穏やかな表情でこうおっしゃいました。

「まずは、自分自身を愛することから始めます。」

「今の自分のエネルギーをきちんと見つめてみます。」

「本当の自分とのズレをなくすために、勇気を持って一度リセットします。」

そう話された瞬間、それまで力が入っていた肩がふっと緩み、表情まで柔らかく変わっていきました。

私は改めて感じました。

本当の自分を生きることは、自分勝手になることではありません

自分を大切にすることができる人だからこそ、本当の意味で誰かを大切にできる

もし今、

人のためには頑張れるのに、

自分のことになると後回しにしてしまう。

誰かの笑顔を見ることは嬉しいのに、

自分の心の声には耳を傾けられていない。

そんな毎日を過ごしているのなら、一度だけ立ち止まって、ご自身に問いかけてみてください。

私は、本当はどうしたいのだろう。」

その小さな問いかけが、本当の自分を生きる第一歩になります。

人へ愛を届けることは、とても素晴らしいことです。

でも、その愛を長く届け続けるためには、まず自分自身の心を満たし、自分を大切にすることも同じくらい大切なのです。

あなたがあなたらしく笑顔でいられること。

それこそが、周りの人へ届けられる一番大きな愛なのだと、私は思っています。

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