理解されることを求め続けなくても、自分自身が自分を理解することで心は静かに変わっていく
「どうして、わかってくれないんだろう」
一生懸命説明しているのに伝わらない。
自分はこんなに相手の気持ちを考えているのに、こちらの気持ちは理解してもらえない。
大切な人だからこそ、わかってほしい。
そんな思いを抱えたことは、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。
「わかってもらえない」という気持ちは、とても寂しいものです。
けれど、カウンセリングでたくさんの方のお話を伺っていると、
「相手にわかってもらえない」
という苦しみの奥に、
「実は、自分自身が自分の本当の気持ちをわかっていなかった」
ということが隠れている場合があります。
今日は、あるクライアントさんとのカウンセリングを通して、そのことを感じたお話をしたいと思います。
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「どうして話が進まないんだろう?」
その方は、恋愛についてご相談にいらっしゃいました。
お付き合いしている彼がいて、
「早く彼と結婚したい」
という思いを持っていました。
けれど、何年経っても、なぜか結婚の話が進んでいかない。
周りの人からは、
「彼は好条件だし、結婚相手として申し分ないよ」
「絶対に結婚したほうがいい」
そんなふうに勧められていたそうです。
そして、ご本人も当時は、
「彼のことは、お互いによくわかっている」
そう自信を持っていました。
二人の未来を想像してみても、確かに安定している。
生活もきっと落ち着くだろう。
周囲から見ても、何も問題はない。
だからこそ、
「どうして結婚の話だけが進まないんだろう?」
という疑問が残っていました。
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「何かが違う」の正体
お話を伺っていくと、その方の中に、
「何かが違う」
という感覚があることがわかりました。
でも、その「何か」が何なのかはわからない。
だから、
「こんなに条件のいい人なのに、どうして私は違和感を持つんだろう?」
「私がおかしいのかな?」
と、その感覚に目を閉じていたのかもしれません。
頭では、
「この人となら安定した未来がある」
とわかっている。
周りからも、
「いい人だよ」
と言われる。
自分でも、
「彼のことをよくわかっている」
と思っている。
なのに、心の奥では何かが引っかかっている。
こういうとき、私たちはつい、
頭で納得できる答えを探そうとします。
条件はいい。
優しい。
安定している。
周りも賛成している。
だから、
「好きなはず」
「結婚したいはず」
と、自分の気持ちを頭で決めてしまうことがあります。
でも、本当の気持ちは、頭の中だけでは見つからないことがあります。
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「相手の話を聴くのではなく、五感を使って感じてみてください」
カウンセリングの中で、守護霊から、
「相手の話を聴くのではなく、五感を使って感じてみてください」
というメッセージがありました。
最初は、ご本人も、
「五感を使って感じるって……どういうことですか?」
という感じでした。
頭で考えるのではなく、
彼と話しているとき、自分の身体はどう感じているのか。
声を聞いたとき、どんな感覚がするのか。
一緒にいるとき、心や身体は緩んでいるのか。
それとも、どこか緊張しているのか。
そんなふうに、少しずつ自分の感覚に意識を向けていきました。
すると、あることに気づき始めたのです。
彼の話を聴いていると、
身体がザワザワしてくる。
「えっ?」
ご本人も驚かれました。
「この感覚は何なんだろう?」
頭では、
「彼はいい人」
「結婚相手として申し分ない」
「私は彼のことをよく知っている」
と思っている。
でも身体は、違う反応をしている。
そこで初めて、
「私は、本当は何を感じているんだろう?」
と、自分自身に問いかけるようになりました。
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「私は、彼のことが好きなの?」
そして、何度も自分に問いかけていきました。
「私は、彼のことが好きなの?」
それまで、
「好きなはず」
と思っていたことを、
「本当に?」
と、自分自身に問い直してみたのです。
すると、少しずつ見えてきたものがありました。
彼が嫌いだったわけではありません。
彼が悪いわけでもありません。
周りが間違っていたわけでもありません。
ただ、
「私は、彼のことが好きではなかった」
という、自分でも気づいていなかった本当の気持ちにたどり着いたのです。
そして、カウンセリングの最後に、
「私、彼のことを見ているようで、見ていなかったのかもしれません」
とおっしゃいました。
その言葉が、とても印象に残っています。
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「わかっていた」のではなく、「わかったつもり」だった
私たちは、自分のことも、人のことも、
「わかっている」
と思っていることがあります。
けれど、
「わかっているつもり」
と、
「本当に感じていること」
は、同じではないのかもしれません。
彼の条件。
周囲からの評価。
これまで積み重ねてきた時間。
「ここまで付き合ったのだから」という思い。
「この人と結婚すれば幸せになれる」という未来予想。
そうしたものが重なっていくと、
いつの間にか、
「私は本当はどう感じているの?」
という一番大切な問いが、後ろに置き去りになってしまうことがあります。
そして、自分の内側から小さな違和感が出てきても、
「そんなことを思う私はおかしい」
と、その声を消してしまう。
でも、その違和感は、
あなたを困らせるために出てきたものではないのかもしれません。
むしろ、
「本当のあなたに気づいて」
と教えてくれている、小さなサインなのかもしれません。
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本当の自分は、いつも静かに教えてくれている
心の奥にある本当の気持ちは、大きな声で叫んでくれるとは限りません。
なんとなく嫌な感じがする。
なぜかわからないけれど、身体が緊張する。
一緒にいると疲れる。
逆に、理由はわからないけれどホッとする。
自然に呼吸ができる。
身体の力が抜ける。
そんな小さな感覚として現れることがあります。
だから私は、
「頭ではどう思っていますか?」
だけではなく、
「身体はどう感じていますか?」
ということも大切にしています。
五感を通して自分を感じてみる。
そして、その感覚をすぐに、
「正しい」
「間違っている」
と判断しない。
ただ、
「私は今、こう感じているんだ」
と受け止めてみる。
すると、自分でも気づいていなかった本音が、少しずつ浮かび上がってくることがあります。
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やっと、自分の魂につながった瞬間
このクライアントさんがカウンセリングを終えたとき、
とてもスッキリされた表情をされていました。
答えを誰かから教えてもらったからではありません。
「こうしなさい」と決めてもらったからでもありません。
ご本人自身が、
自分の内側にある本当の声にたどり着いたからです。
私はそれを、
「やっとご自身の魂につながった瞬間」
だったのではないかと感じています。
魂という言葉を難しく考えなくてもいいと思います。
それは、
「本当の私はどう感じている?」
という、自分の奥深くにある静かな声。
頭で作った答えではなく、
周りの期待でもなく、
「こうするべき」という思いでもない。
もっと静かで、もっと素直な、
自分自身の本当の感覚です。
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「わかってもらえない」の前に
私たちは、
「誰かにわかってほしい」
と思います。
愛する人にわかってほしい。
家族にわかってほしい。
友人にわかってほしい。
職場の人にも、自分の気持ちを理解してほしい。
それは、とても自然なことです。
でも、どれだけ言葉を尽くしても、相手が自分とまったく同じ気持ちになることはありません。
人はそれぞれ違う人生を歩んできたからです。
だから、
「わかってもらうこと」
だけを求め続けてしまうと、
相手が理解してくれたときだけ安心できる。
理解してくれなかったら、また傷つく。
そんなふうに、自分の心が相手の反応に左右され続けてしまいます。
そんなときこそ、
「私は本当はどう感じている?」
と、自分に戻ってきてほしいのです。
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自分自身が、自分を理解する
寂しいなら、
「私は今、寂しいんだね」
悲しいなら、
「そんなに悲しかったんだね」
悔しいなら、
「本当は悔しかったんだね」
迷っているなら、
「私は今、迷っているんだね」
それだけでもいい。
すぐに答えを出さなくてもいい。
すぐに行動を変えなくてもいい。
ただ、自分の感覚を無視しない。
自分の心の声を、
「そんなことを考えてはいけない」
と否定しない。
そうやって少しずつ自分自身を理解していくと、
心の中にあった緊張がほどけていくことがあります。
外側に求め続けていた「理解」が、
少しずつ自分の内側から満たされていくのです。
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あなたの気持ちは、誰かに理解されなくても存在しています
誰かが理解してくれたから、あなたの気持ちに価値があるのではありません。
誰かが認めてくれたから、あなたの感じ方が正しいのでもありません。
あなたが感じたことは、
あなたの大切な感覚です。
もちろん、感覚だけで何でも決めればいいということではありません。
時には冷静に考えることも必要です。
誰かに相談することも必要です。
けれど、
自分の感覚を最初からなかったことにしないこと。
これは、とても大切なのだと思います。
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「わかってもらえない」
そう感じたとき。
もしかすると心の奥では、
「誰かにわかってほしい」
だけではなく、
「私が私のことを、もっとわかってあげて」
と、あなた自身があなたに伝えているのかもしれません。
頭で考えすぎてしまったときは、少し静かになって、
「私は今、何を感じている?」
と、自分に尋ねてみてください。
答えがすぐに出なくても大丈夫。
身体の感覚でもいい。
胸のざわつきでもいい。
ホッとする感じでもいい。
涙でもいい。
言葉にならない感覚でもいい。
その小さな声を無視せずに、
「そう感じているんだね」
と、そっと受け止めてあげる。
それを繰り返していくうちに、
少しずつ自分自身とのつながりが深まっていきます。
そして、自分の内側とのつながりが深くなると、
「誰かにわかってもらわなければ、私は大丈夫じゃない」
という苦しさから、少しずつ自由になっていきます。
理解されることを求め続けなくても、
自分自身が自分を理解することで、
心は静かに変わっていく。
あなたの中にある小さな声を、
どうか置き去りにしないでください。
その声は、
あなたを困らせるためではなく、
あなたが本当の自分に戻っていくための、
大切な道しるべなのかもしれません。